いいプロダクトと売れるプロダクトは違うという悲しい現実【実体験と解決策あり】

ステップアップ・成長

プロダクトづくりの話ばかりをしていると、やれプロダクトマーケットフィットだ、やれMVPだなど、そんな話ばかりになりがちです。

*「いいプロダクトをつくること」*が重要であることは疑いようのない事実ですよね。

ただ、 ”ユーザーにとって価値がとてもあること” と “それがユーザーにきちんと届くこと” は完全に別件です。

しかし、それを理解した上でスタートしてますか?というケースが結構あります。薄々わかっていながらも、

いいプロダクトは口コミで勝手に広まる」

とか、

プロダクトレッドグロースだ!」

などの言葉に振り回され、やってみたけど思うように結果が出ないことは往々にしてあります。本当に往々に、、、。めちゃくちゃいいプロダクトを作ったけど、全然売れない、、、今までの記憶を思い出すだけで、ノイローゼになりそうになります。。。。

この記事では、そんな過去の経験をもとに実際はどうやったらいいのか?というところをシェアできればと思います。

目次

明確なユーザー獲得のチャネルが分かってないのにプロダクトを作ってしまう罠

ローンチしたのにユーザー数が伸びない

ユーザーの課題から始まり、それを解決するプロダクトをつくるというのはプロダクトづくりの王道です。初期には、

 ・ユーザーの反応がいい!
・めちゃくちゃ使ってくれる!
・マーケットもありそう
・競合も見当たらない

などが見つけられると良い兆候ですよね(これすらできていないプロダクトづくりも結構あるので)

しかし、ここまで確認できたとしても、実際にローンチしたら思ったとおりにユーザー数が伸びないなんてこと、ありませんか?

その理由は下記のようなものがあります。

  1. アーリーアダプターには売れたけど、マジョリティには理解してもらえない(キャズムを超えられない)
  2. 最初のユーザーは簡単に見つかったけど、広げようと思ったときに見つからない(コストがかかりすぎる)
  3. 実際には、そんなユーザーはいなかった(十分にユーザーのことを理解できていなかった)

一つ一つ説明していきます。

1. アーリーアダプターには売れたけど、マジョリティには理解してもらえない(キャズムを超えられない)

アーリーアダプターは新しいものに敏感で、どんどん試してみようと思う人達です。その人達は多少理解が難しいものも、好奇心で乗り越えてきます。

しかし、マジョリティ層はそうは行かず、できる限りわかりやすくシンプルにコミュニケーションしていかないと、なかなかユーザーのほしいという気持ちを引き出すことができないケースが多いです。特にそもそも少し複雑なサービスであればこそなおさらです。

2. 最初のユーザーは簡単に見つかったけど、広げようと思ったときに見つからない

初期のユーザーはうまく見つけることができたけれど、拡大しようと思ったときにユーザーが獲得できないということもよくあります。ユーザーがそもそもそんなにいないケースもあれば、ユーザーを獲得する単価が著しく上がり、事業が成り立たないレベルになってしまうことも。

獲得単価を加味すると、やればやるほど赤字になります。ビジネスモデルが破綻していますね。

3. 実際には、そんなユーザーはいなかった

ユーザーは、無意識に平気で嘘を付きます。この無意識というのがポイントで、全く悪気などなく、結果ウソになってしまうというところがむずかしいところ。例えば、実際にはそんなに欲しくなくとも、「いいね」「発売したら買います」と言ってみたり。言うこととやることは違うと思ったほうが良いですし、本当に支払いをするところまでテストに入れない限りは、それが本当かはわかりません。

プロダクトづくりの最初からユーザー獲得のチャネルをテストする

そこで重要になってくるのが、プロダクトづくりの初期の段階からユーザー獲得のチャネルをこってりテストするというやり方です。そもそも、ユーザーから逆算してプロダクトを作り始めるのはとても良いですが、それだけでは不十分ということです。

より具体的にいうと、ビジネスモデルキャンバスで言うところの、チャネルやコスト構造、収益の流れ分かっていないのに、プロダクトづくりをGoすべきでは無いということです。

軽く安く早くテストする

お手本みたいなやり方としては、SmartHRさんのやりかたが参考になります。

SmartHR 宮田氏に聞く、B2Bにおける初期ユーザー獲得の極意

WordPressの3,000円のテンプレートとGoogleフォームを使って半日でつくり、Facebookで細かくターゲティングをして広告を2万円分出しました。ノイズがないように、自分たちのSNSでは一切告知せず、ひっそりと反応を観てみたのです。たった2万3,000円でここまで反応があったので、ニーズがあると確信することができました。

ポイントとしてはとにかく軽くつくることです。具体的には、

  • できるだけお金がかからないツールを使う
  • 1日〜数日で準備ができる
  • 実際にユーザーを獲得する

今は例えばペライチなどを使えば、かんたんなものであれば数時間で作成できます。テストの内容次第ですが、本当に初期段階では独自ドメイン取るなど有料プランの必要性も低いので、低コストでどんどん試すことができます。

ページ自体の作り方については、「ランディングページ」とぐぐるとたくさん出てきますが、例えばこのあたりが参考になります👇

ランディングページの作り方を紹介!手順から注意点、ツールまで解説

ここでやってしまうよくある間違いとして、ランディングページをSNSで影響力のある人が拡散してしまうことです。

なぜ間違いかと言うと、そのユーザーがサービスに対して興味があるのか、インフルエンサーが好きで飛びついてしまったかわからないからです。また、再現性もなくなってしまいます。

インフルエンサーマーケティングは本番まで取っておきましょう。確かめたいことは、本当にこのプロダクトがユーザーに刺さるのかどうか?届ける再現性があるのかどうか?という点です。

連絡先を聞いておき、実際に話しを聞く

この次に大事になってくるのが、実際にユーザーの話しを聞くことです。理由は下記です。

  • なぜ申し込んだのか
  • どんな人が申し込んだのか
  • なぜいまなのか
  • いま他の解決策はあるのか

上記を、できる限り具体的に、いろいろな角度から質問をします。

もとい、質問攻めをします。かんたんな質問で分かった気にならず、できる限り具体的に質問していきます。

ちなみにインタビューは、訪問がベストです。事情で難しい場合も多いですが、実際に会ったり、生活している空間に行くことで、聞かずとも認知できる情報が非常に多いからです。具体的にそのユーザーを理解することに役立ちます。

ここで最もよくある失敗はこれです。

アンケートをとってユーザーのことを分かった気になること

特に大きな会社でほどありがちな間違いです。アンケートの調査結果を振りかざして、ユーザーはこんなこと言ってます!って意思決定していた人が、もともといた大手企業にもいたなぁと思い出しました。圧倒的に間違ってます。

このあたりはこのスライドがとっても詳しくかいてあるので、見てみると良いかと思います。

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